便所紙の三原色

黄色いデザインを発見したら要チェック!

星の数ほどではないなりに、結構なバリエーションがある便所紙デザインの数々。
コレクションでご紹介した様々な商品をご覧になって
何かお気づきになった傾向はありましたか?

多々語ることはあるのですが、今回黄色の希少性について取り上げたいと思います。

実は個包装かパック詰めかによらず、多くのトイレットペーパーにおいて
パッケージデザインに黄色を用いた商品というのは大変貴重な存在です。
手元に保管しているものを数えても割合としては2~3%程度しかありません。
これは『黄色がイメージカラー』ではなく、『わずかでも黄色い』商品の割合です。

美術論を持ち出すまでもなく、黄色というのは色の三原色のひとつです。
あまたの印刷物も基本的には赤×青×黄×黒の組み合わせで成り立っているわけです。
その黄色が、こと便所紙界(どんな世界だ?)ではこの扱いですよ。
…って、酷くない!?

ここで改めて配色に注目して便所紙を眺めてみると、
多くの商品が単色の濃淡でデザインされていることに気づかれるでしょう。
ちょっと凝ったものでも『赤と青』『黒を追加』など2色刷りがせいぜいです。

衛生用品における包装紙というのは、その宿命として存在価値が低いため
高価な多色刷りを望めない最たる商品群であるといえます。
赤や青であれば単色であってもグラデーションなど各種効果が得られるのに対し、
それ単体で紙の地色である白とコントラストが確保できない黄色は
商品名などを表現するのに不適なため真っ先に避けられてしまうのでしょう。

しかし、ここでおかしなことに気づきます。
なぜなら青や赤に劣らず、緑が最も大きな面積を占める商品も多いからです。
そう、緑の構成要素は青と黄色ですね。

ただ、その緑が青と黄色からなる緑であれば当然 青と黄色に分解されます。
つまり一般的な絵描きが青と黄色を使って絵を描けと言われたら
青と黄色と緑を使った絵にするのであって、緑一色にはしないでしょう。
つまり、ここで使われた緑は青版と黄版を重ねて作った緑ではなく
最初から緑のインクで印刷した、というお話。

量産品では良くある出来事なんですが、家庭用プリンタみたいな方法しか
ご存じない方がいらっしゃるかも知れないので一応書いてみました。

そう、巻紙において重要な要素は黄色より緑なのです。
ここに便所紙プロセスカラーとして赤・青・緑・黒を提唱したいと思います。

実際に柄の境界付近やグラデーションの網点の濃淡を観察してみてください。
よく見れば色を混ぜたか原色(印刷業界では特色と言いますね)かといった違いも
容易にわかるものですよ。

■■■ 2012-04-10 追記 ■■■
で、なんでこんな記事を書いたかという根本的な動機を書き忘れてました。

これね、巻紙がロングセラーになったりして重版することになったとき
旧商品ではAとBの2色でC色を表現していたのに対し
新しい版ではC ‘ 色ひとつで印刷されてバージョン違いになる
とかいう事がたま~にあるからなんです。

依頼したデザイン事務所や印刷所が変わったのかな~
とかって考えるのも楽しみのひとつでして。


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